輸入車
更新日:2024.02.26 / 掲載日:2021.08.04

ジャガー XJ|語り継がれる名車の系譜 vol.8|

語り継がれる名車の系譜 ジープ ラングラーのメインカット

文●ユニット・コンパス 写真●ジャガー
※中古車参考価格はすべてグーネット2021年7月調べ。
※写真は一部本国仕様の場合があります。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2021年9月号の内容です)

英国ブランドであるジャガーを代表するラグジュアリーカーXJ。まるでネコ科の猛獣のように、低く構えたスタイルと高性能な走りが魅力だ。

大人の艶やかさを漂わせるラグジュアリーカー

とびきり豪華でなおかつスポーティなXJ

 時は18世紀、華美を極めたフランス流ファッションに対して、イギリスのジェントルマン層はダークカラーの狩猟着に伊達を見出した。ダンディズムの始まりである。
 それをクルマの世界で体現しているのがジャガーだろう。スポーツカーから発祥し(SS1)、戦前の最高傑作と名高い「SS100」を生み出したジャガー。流麗なスタイルに高い性能を備えた魅力的なスポーティカーを、超高級ブランドよりも安価に販売するという手法で頭角を表すと、戦後まもないル・マン24時間レースで活躍しブランドを確立。コンパクトスポーツサルーン「Mk2」(1959年)、高級スポーツカー「Eタイプ」(1961年)といった傑作を送り出す。
 そんなジャガーのイメージを決定づけたのが、1968年に登場したスポーツサルーン「XJ」であった。まるでスポーツカーのように足を前に投げ出して座る独特のドライビングポジションは伊達ではなく、その走りも一級品だった。そんなXJは、ジャガーを象徴するモデルとして世界中で人気となった。
 2019年まで生産されていたXJの最終モデル(X351)。そのエクステリアデザインを手掛けたのは、当代きっての名デザイナー、イアン・カラムである。独創的でいて、ロマンティック、豪華であっても華美に陥らないそのデザインセンスは、まさしく現代版ダンディズムと言えるのかもしれない。

XJはこんなクルマ

XJの走行シーン

 サルーンでありながら、スポーツカー的なキャラクターを併せ持つのが歴代XJの伝統。

XJのリアカット

美しいルーフラインは、X351型XJのエクステリアデザインにおけるハイライト。発売から時間が経ったいまでも、美しさに陰りは見られない。

XJのインテリア

モダンラグジュアリーのお手本とでも言うべきインテリア。まるで高級ヨットを想起させるデザインセンスやディテールの作り込みが魅力。

[XJが名車になった理由]美しさと速さとの融合を高レベルで実現させた

  • XJのデザインイメージ

    美しいデザインとスポーティな走りそれこそがジャガー

    ジャガーというブランドの魅力は、歴史的に優れたデザインとスポーティな走りにある。それは、1927年にコーチビルダーとしてオースチンのカスタムカーからスタートした来歴から一貫していること。美しき猛獣なのだ。

  • 新旧XJのイメージ

    伝統を守りながら同時に新しさを取り入れるセンス

    イギリスは歴史と文化、伝統を大切にする国。それでいて、英国ブランドには、古さに新しさを上手にブレンドするセンスのよさがある。XJのサイドビューは、まさにその典型的な例。繋がりと革新が見事に表現されている。

  • XJのインテリア

    ウッド&レザーの組み合わせに加えデジタル化も加速

    かつて英国車の魅力はウッドとレザーを贅沢に使ったインテリアにあると言われてきたが、現在のXJではそこに最新テクノロジーが加わる。いまでこそ当たり前になったデジタルメーターもいち早く導入している。

  • XJのリアカット

    どのような場所でも物怖じせずに乗り付けられる格式

    高級ホテルや隠れ家的旅館、話題のレストラン、劇場など、どのようなシチュエーションや場所であっても、物怖じせずに堂々と乗り付けられる格式の高さ。これは歴史と伝統ある高級セダン、XJならではの魅力だろう。

  • XJの骨格イメージ

    軽量かつ高剛性のアルミボディをいち早く採用

    ラグジュアリーカーであっても一流の動力性能を備えるのがXJの流儀。そこでジャガーは先代モデルよりアルミ素材を多数採用している。現行モデルではボディのほぼすべてがアルミとなり、軽量化と高い剛性を両立している。

  • XJの走行イメージ

    スポーティさを際立たせるXJRという存在

    ジャガーブランドが伝統として備えるスポーティさを際立たせるグレードがXJR。その仕上がりは、最もスポーティなグレードというより別物というほど。ルックス面でもメッキパーツがブラックアウトされて精悍。

いま買いの中古車たち

ジャガー XJ(X351)

ジャガー XJ(X351)

美しい内外装に英国伝統の趣きを感じるのが、こちらの現時点におけるXJの最終モデル。エンジン排気量を大胆にダウンサイジングしたことも話題になった。
中古車参考価格帯:180万円~950万円(10年~19年 XJRを除く)

ジャガー XJR(X351)

ジャガー XJR(X351)

5L V8スーパーチャージャーエンジンを搭載するハイパフォーマンスモデル。最高出力は550馬力で、0-100km/h加速はわずか4.6秒と過激なまでに速い。
中古車参考価格帯:520万円~1200万円(13年~19年 XJRのみ)

ジャガー XJ(X350)

ジャガー XJ(X350)

XJはもともと販売台数が多くない車種だが、先代モデルは年式的にもそろそろ探しづらくなってきた。一方で価格は下がってきているので、ねらい目ではある。
中古車参考価格帯:80万円~380万円(03年~10年 XJRを除く)

ジャガー XJ(X300/X308)

ジャガー XJ(X300/X308)

長年製造されたことで日本にもファンの多いX300/X308型XJ。近年では、中古車というよりもセミクラシックカー的な存在となりつつあり、相場は上昇傾向。
中古車参考価格帯:50万円~270万円(94年~03年 XJRを除く)

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グーネットマガジン編集部

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